メモリのサイズとページファイル

先日のブログでは、AdobeLightroomを使い始めたことでメモリ不足が発生し、ページファイルが行われるようになったので、その頻度を減らすためにメモリを増やしたと書きました。

 

ページファイルについて

ページファイルとは、物理メモリ(メモリ)が不足したときにHDDやSSDの一部をメモリの代わりとして利用するWindowsの機能です。仮想メモリとも呼ばれているようです。

HDDやSSDは物理メモリと比べて転送速度が遅いので、ページファイルが常態化するとパソコンが重くなってしまう原因になってしまいます。特にHDDの場合は、SSDと比べて転送速度がかなり遅いので、より顕著になります。

物理メモリを増やした後も、ページファイルがどのくらい改善されるのか確認するために時々タスクマネージャーを開いて、物理メモリとページファイルのサイズを確認していたのですが、あることに気づきました。

 

物理メモリを増やしてもページファイルは行われる

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これは別のパソコンのものですが、「タスクマネージャー」の画面です。赤く囲った部分にメモリの使用状況が表示されます。

物理メモリを増やした後で「Lightroom Classic」を起動すると、ページファイルのサイズを示す「コミット済み」のサイズがある一定の値まで増えます。これは、物理メモリを増やす前にも確認していた現象です。そこから負荷が大きい作業を行うと、物理メモリのサイズを示す「使用中」のサイズが増えていきます。

 

ページファイルを無効にしてみると・・・

ページファイルが行われないようにすることも可能です。

実際にネットで調べてみると、SSDの寿命を考慮してページファイル機能を無効にしている人も多いようです。

しかし、私の環境ではページファイル機能を無効にしてしまうと問題が発生してしまいました。

Lightroom Classic」を使う分には問題ないようでしたが、仮想マシンを動かすことができるソフト「VMware」を起動すると問題が発生しました。

ページファイル機能を無効にしたまま仮想マシンを起動すると、起動はしますが何やら動作が非常に不安定になってしまいます。

単純にメモリが足りていないようにも思いましたが、メモリは十分足りていましたので、メモリ不足ではなさそうです。

物理メモリが不足している状態ではないのにページファイルが行われるということは、ソフト側ではある程度のページファイル領域が必要なのではないかと思われます。

再度、ページファイル機能を有効にして仮想マシンを起動すると、「コミット済み」のサイズが一気に数GB単位で増加します。

仮想マシンのメモリは仮想メモリで動作する部分がかなり大きいようです。

 

ページファイル(仮想メモリ)領域を正しく設定する

物理メモリを増やしたからといって、ページファイルが不要となるわけではないようです。

ページファイル領域はどのくらい使用するかを設定することができるので、環境に合わせて設定することでより快適に使うことができそうです。

先ほどの「タスクマネージャー」のメモリの使用状況から、ページファイル領域をどのくらい使用しているのかを知ることができます。

「コミット済み」はページファイルを含めた使用中のメモリサイズ、「使用中」は物理メモリの使用中のメモリサイズを示しているようです。

つまり、「コミット済み」から「使用中」を引いた値が、必要なページファイル領域ということになります。(画像では、なぜか「使用中」より「コミット済み」の値が小さいですね。)

使用するソフトによってこの値はかなり変動するかと思いますので、なるべく負荷が高い状態で確認した方がより余裕のある設定値を求めることができそうです。

 

ページファイル領域の設定方法

タスクバーの「スタートボタン(Windowsマーク)」を右クリックし、「システム」をクリックします。そして、表示された画面から「システムの詳細設定」をクリックします。すると以下が表示されます。

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これの「設定」をクリックします。

 

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「詳細設定」タブをクリックし、「変更」をクリックします。

 

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初期設定では、一番上の「すべてのドライブの...」にチェックが入っていると思います。この状態は、ページファイルのサイズが自動的に設定されます。下の方に「現在の割り当て」が表示されていますので、そのサイズが現在のページファイル領域になります。

手動で設定するにはまず、「すべてのドライブの...」のチェックを外します。

そして、「カスタムサイズ」を選ぶことで、好みのサイズに設定することが可能となります。設定するサイズは、先ほどの「必要最小限のページファイル領域」の値が目安となりそうですが、起動しているソフトによってはそれ以上必要となる場合も考えられますので、その値より500MB程度増やした値にして余裕を持たせた方が良いかもしれません。(500MBという値は、なんとなくです)

「初期サイズ」「最大サイズ」は同じ値を入力して良さそうです。

入力したら、忘れずに「変更」をクリックします。その後ウィンドウを閉じると、場合によっては再起動を促すメッセージが表示されることがあります。

その後、「タスクマネージャー」を起動して設定が反映されたのか確認します。

 

ページファイル領域を設定する必要性

先ほど軽く触れましたが、ページファイル領域は何も設定しなくてもWindows側で自動的に設定されますので、あえて手動で設定する必要は無いのかもしれません。

しかし、私の環境で仮想マシンを起動した場合のように、数GB単位でページファイル領域が一気に増えるような状況では自動設定でうまく追従できない気もします。(検証はしていませんので、もしかしたらその程度なら追従できているかもしれません)

 

また、ページファイルを無効にすればSSDの寿命を延ばすことができそうですが、仮想マシンを起動したときなどには、無効にすると問題が発生する場合もあります。

ページファイルの設定が必要かどうかは、ご自分の環境に合わせて行うということになりますね。

 

 

 

2021年6月5日:一部編集

ノートパソコンのメモリ増設

私が使っているノートパソコンは、メモリ8GBSSD1TBというスペックなのですが、Adobeの「Lightroom Classic」を使い始めたことで、以前よりメモリが不足することが増えてきました。

実際には、メモリが不足しても「ページファイル機能」により、SSDをメモリ代わりとして利用するため、そこまでストレスは感じていませんでした。ですが、ページファイルが常態化すると、SSDの寿命にも影響することがありそうでしたし、メモリ容量ギリギリで使うのはなんとなく気に入らなかったので、メモリを増設することにしました。

 

メモリ増設の基礎知識

正確にはメモリの「換装」です。メモリを換装する予定のノートパソコンは、DDR4規格のノートパソコン向けSO-DIMMメモリが搭載されており、スロットは2つとも使用中です。この状態で8GBの容量があるということは「4GB+4GB」のメモリが搭載されていることになります。なぜ2枚に分けているのかというと、「デュアルチャネル」モードで動作させるためと思われます。このモードは、簡単に書くと1枚で8GBとするよりも、2枚で4GBずつ分担させた方が高速で動作できるというものです。1枚だけで動作するモードは「シングルチャネル」と呼ばれます。「CPU-Z」というソフトを使うと、どのモードで動作しているのか調べることができ、実際に「デュアルチャネル」で動作していることが確認できました。ですのでメモリを増やしたければ、DDR4・SO-DIMMの「8GB+8GB」あたりがよさそうですが・・・私のパソコンではNGです。

 

1枚はオンボードという特殊な仕様

実際にバックパネルを開けて、マザーボード上のメモリスロットを見てみると、メモリは1枚しか搭載されていません。その1枚には4GBの表記がありましたので、4GB+4GBで間違いはないようですが、そうするともう1枚はどこにあるのでしょう。

これはおそらく、マザーボードに組み込まれているメモリ(オンボードメモリ)のようです。メモリスロットの下に、メモリそのものが埋め込まれているような感じで、基板上に実装されているのが確認できます。

推測するに、廉価モデルではメモリスロットを実装せず、4GBメモリ仕様として販売するためと思われます。

こういった仕様のため、換装できるメモリは1枚だけということになります。今回は、メモリ不足がそこまで深刻ではないので、8GBのメモリに換装し、4GB+8GBの12GBメモリに増やします。

 

あっさりと成功

最近はパソコンパーツの相性がかなり改善されているようで、メモリを購入した販売店のスタッフに聞いても、メモリの細かい仕様やメーカーまで気にする必要は無いとのことでした。なので、おすすめされた一番安いメモリを購入し、早速取り付けてみました。

結果は全く問題無し。Windowsに標準でついているメモリ診断もしましたが、問題はありませんでした。

 

デュアルチャネル動作の謎

先ほど書いたメモリのデュアルチャネル動作ですが、調べてみるとこの動作をするためにはいくつか条件があるようです。

売店のスタッフによると、ひとつはメモリの容量が同じ(4GB+4GBの様に)であること。ネットで調べてみると、このほかにメモリのクロック周波数メーカーまで揃えなければならないと書かれているページもありました。

では、今回の環境ではどうでしょう。実は条件を一つも満たしていません。

しかし、メモリを換装した後で「CPU-Z」のメモリ動作モードを確認すると、デュアルチャネルで動作していると表示されます。

またネットの情報ですが、場合によっては容量が違った場合でもデュアルチャネルで動作できることがあるそうです。この場合は、オンボードの4GB+換装した8GBの内4GBでデュアルチャネル動作し、残った4GBはシングルチャネルで動作するらしいです。今回はこのケースになったのでしょうか。

 

シングルチャネルでもデュアルチャネルでも、私の環境ではこの違いを体感できるような作業はしませんので、たとえシングルチャネルであっても問題は無さそうなのですが、詳しい情報を知りたいところです。

はじめてのAdobe Lightroom

写真を整理したい!

これまで十数年デジカメを使ってきている私ですが、写真の整理というのはあまりしてきませんでした。撮った写真はパソコンに取り込み、撮影日ごとのフォルダにしまわれておしまい、と言った感じですね。

しかし、このままでは「写真を撮っておしまい」となってしまい、ただ写真を撮ることだけを楽しんでいることになって、写真そのものを楽しんでいないことになる気がします。

そこで、写真を楽しむ第一歩として、まずは撮った写真を整理してみようと思いました。整理することで、撮った写真を見直すことにもつながります。

 

どうやって整理して管理するか

最初は、撮った写真の内容によってフォルダ分けでもしてみようかと思いましたが、写真を参照したくなった時、必ずしも内容だけで目的の写真を参照できるとも限りません。もしかしたら、撮影日で参照した方が目的の写真を参照できる場合もあるでしょう。この場合、1ファイルだけでは、色々な参照方法に対応できないことになります。コピーを作るのはもっと煩雑になりそうです。なので、写真管理ソフトを使って写真を整理してみることにします。

Windowsマシンでは様々な写真管理ソフトが提供されていますが、それらから自分に合うソフトを探すのも少し面倒に感じたので、ここはみんなが使っているものを使おうと思い、初めてAdobeのソフトを使ってみることにしました。

 

LightroomLightroom Classic

色んな方が書かれていますが、Adobeの写真管理ソフトには「Lightroom」と「Lightroom Classic」があります。正式名称はもうちょっと長いのですが、便宜上短縮します。

この2つですが、名前は同じ「Lightroom」でも結構違いがあるようです。中でも、私が使う上で一番重要なのは写真の参照元で、

Lightroom・・・クラウドストレージ(オンライン)

Lightroom Classic・・・パソコンのストレージ

という違いがあります。

あとは、AdobeによればLightroom  Classicの方はプロ仕様の編集が可能だとか。

 

それぞれの提供方法も違いがあります。

 Lightroomは単体で提供され、Lightroom Classicはこれの他にLightroomPhotoshopなども含まれて「フォトプラン」として提供されています。価格はどちらも同じ1,078円/月(2021年8月現在)なので、Lightroom Classicの方が良さそうに見えますが、提供されるクラウドストレージの容量が異なります。

Lightroom1TBの容量が利用できるのに対して、フォトプランでは20GBとなっています。フォトプランで1TBを利用すると、価格は2,178円/月となります。Lightroom参照元クラウドストレージなので、容量が多くなっていると思われます。

 

Lightroom  Classicを使ってみたい

Lightroom」を使うのであれば、写真ファイルは全てクラウドストレージにアップロードしなければなりませんが、私の場合は写真ファイルが既に膨大になっており、これを全てアップロードするのはちょっと面倒に感じますし、ファイル数が多すぎると何かのエラーが引き起こされる可能性が高くなるようにも感じます。

やはり写真ファイルは、基本的にはパソコンをベースとし、必要に応じてクラウドにアップロードするという使い方が理想的に思えます。このくらいの使い方なら、20GBの容量でも十分使えそうです。

そうなると、Lightroom Classicが使える「フォトプラン」を使うのが私には合っていそうです。ということで、今回はこちらを使ってみることにしました。

 

実際に写真ファイルを取り込んでみて

Lightroom Classicに写真ファイルを取り込むと、「カタログ」というデータベースに情報が記録され、編集などを行っても元のファイルは何も変更されない仕組みとなっています。カタログでは、写真をレーティングしたりコレクションでまとめて管理したりできます。取り込みは元のフォルダがベースになっているので、撮影日毎でフォルダが作られているのであれば、撮影日毎の参照も今まで通り行えそうです。これにより、冒頭で書いた1ファイルでいろいろな方法で管理するということが実現できそうです。

Lightroomでは、写真を管理する以外にもRAW現像などの写真編集も行えるようですが、私はまだそこまで使いこなせていないので、色々な機能を少しずつ使いこなせるようにしていけたらと思っています。

エアコンの電源プラグが熱い!

私の部屋で使っているエアコンは30年以上前に製造されたかなり古いものなのですが、まだまだ問題なく稼働するので、今シーズンも頑張ってもらうことになりました。ですが、古いということで消費電力も大きいと思ったので、コンセントと差し込みプラグとの間に取り付けるタイプの電力計を取り付けて、消費電力を測定しながら使うことにしていました。

ある時気づいたのですが、エアコンを運転させて30分くらいすると、電力計の液晶パネルが黒くなっているではありませんか。おまけにかなり熱い。触れられないほどではありませんが、数秒しか耐えられないくらい熱くなっていました。しかし、熱いのは差し込みプラグ周辺だけで、コンセントや電源プラグ、コードも黒く焦げた跡もありませんし、異臭もしなかったので、消費電力が大きいせいだと思って、しばらく使っておりました。ですが、電力計の表示は大きくても700Wくらいで、この程度でここまで発熱するのか?という疑問は持っていました。

そんなある日、YouTubeで電源プラグが発熱し、コンセントが黒く焦げたので、交換したという内容の動画を見ました。

「まさか、あのエアコンもコンセントの劣化か何かなのかな?」

「プラグが劣化してたなら、いよいよエアコンも更新かな?」

などいろいろ考えながら、今一度エアコンの差し込みプラグを確認すると、少しぐらつくことに気づきました。さらに、プラグの刃の部分に点状の汚れがあり、これが拭いただけでは取れず、マイナスドライバーで削るようにして剥がしました。「これが原因なのかな?」とも思ったのですが、電源プラグがぐらつく元凶である壁のコンセントも何とかした方が良いと考え、家が建って30年以上そのままだった壁のコンセントを交換しました。

すると・・・。

エアコンを運転させて1時間以上経過しても、差し込みプラグは全く熱くならなくなったのです。

このことから考察するに、

電源プラグがぐらつくということは、プラグとコンセントに接触不良が起こっている可能性があり、もしそうだとすると、接触面積が減ったことで電気抵抗が増加・・・発熱へとつながった可能性が高いと思われます。電源プラグだけ熱くて、コードは熱くなかったのはその為です。

ちなみに、取り外したコンセントを見てみると、プラグの刃を挟む部分が少し広がっていることと、ホコリがかなり溜まっている状態でした。このホコリも原因の一つと考えられそうです。長期間電源プラグを抜く時には、コンセントキャップなどを取り付けると良いのかもしれないですね。

エアコンのコンセントは高い位置にあることが多いので、点検もおろそかになりがちなのかと思います。プラグに触れるだけで確認できるので、時々確認した方が良さそうですね。

最後に、とても重要なことなのですが、

コンセントの交換は資格が必要ですので、有資格者以外の方は絶対にご自分で交換などをなさらないように!

もし異常を確認したら、すぐに電源プラグを抜いて、最寄りの電気店に相談してください。

アナログ機器を使っていて思うこと

最近のブログ記事を自分で見返してみて、レコードにカセットテープ、フィルムカメラ・・・と、時代に逆行したアナログ機器が次々と自分のもとに来ていることに気付きます。

これらの機器はデジタルに置き換われており、そちらを使うのが普通というか、多数派であることは言うまでもないことだと思います。

私自身も、

レコード・カセットテープ→デジタルオーディオ

フィルムカメラデジタルカメラ

というようにデジタル機器も持っており、もちろんそちらの方も使います。

それで思ったことがあるんです。

今の時代は、デジタルもアナログも選択できる時代なのだなと。

カメラに関して言えば、

くっきりした写真が撮りたい→デジタルカメラ(デジタル機器)

豊かな表現の写真が撮りたい→フィルムカメラ(アナログ機器)

というように、それぞれ用途を分けて選択して使うことができます。

デジタル機器が登場するまでは、用途にかかわらずアナログ機器を使うことしかできなかったので、こうした選択はできなかったでしょう。

用途によってデジタルとアナログを使い分けられるなんて、なんて豊かな時代なのだろうと思います。

とは言え、アナログ機器は時代の流れとともに淘汰されていくと思われますので、いつまで選択の候補として挙げ続けることができるかということもありますが、選択できるうちは、デジタル・アナログそれぞれの異なる世界を体験していけたらなぁと、そう思います。