早送り・巻き戻しでヘッドが汚れる?

カセットデッキで古いカセットを早送り・巻き戻ししていて気づいたのです。

古いカセットテープを再生する前に、一度テープ全長を早送りして巻き戻すようにしていますが、再生したわけではなく、ただ普通に早送り・巻き戻しをしただけなのに、きれいだったヘッドが汚れていたのです。

 

普通の早送りや巻き戻しなら、ヘッドがテープに触れていないはずなのに、ヘッドが汚れるとはどういうことなのでしょう?

 

カセットデッキは、こちらのTEAC W-860Rです。

f:id:NabeSun:20210607224000j:plain

オートリバースを搭載しており、飛び越しサーチ機能なんかも付いています。

 

古いカセットテープだったので、そのまま再生すれば汚れが付くのは想像できます。

また、飛び越しサーチの場合は、(多分)テープに負担をかけない程度の押し当て具合でヘッドがテープに触れるので、汚れが付く可能性はありそうです。

 

実際にどのように動いているのか見てみます。

f:id:NabeSun:20210607225308j:plain

少しイレギュラーな使い方ですが、このようにカセットをセットすると、ヘッドがどのようにテープに触れるのかがわかります。この状態で、早送り・巻き戻しなどを操作してみます。写真では白いハーフのカセットですが、実際には透明なハーフのカセットで見てみました。

それでわかったことが・・・

 

普通の早送り・巻き戻しでも、ヘッドはテープに触れている

 

ということです。これで、ヘッドが汚れる原因がわかりました。

でも、どうしてヘッドにテープが触れる必要があるのでしょうか?さらに調べてみると・・・

 

普通の早送り・巻き戻しも、飛び越しサーチの早送り・巻き戻しも、ヘッドの位置が同じ

 

ということがわかりました。飛び越しサーチの場合は先に少し説明したように、テープに触れながら早送り・巻き戻しをする必要がありますが、普通の早送り・巻き戻しも同じヘッド位置で動作するようです。

 

コストカットでメカニズムも簡素化されているのか?

早送り・巻き戻しと飛び越しサーチとでヘッドの位置を変えるとなると、その分動作パターンを増やすことになります。オートリバースも搭載するとなると更に増えそうです。この部分を簡素化したのかもしれませんね。

このカセットデッキは、1998年頃に製造された物のようで、80年代辺りのずっしりしたデッキに比べると、様々な部分が簡素化されている印象があります。

 

もしかしたらオートリバースに飛び越しサーチを搭載すると、そういう動作パターンになってしまうのかも…憶測に過ぎませんが、他のオートリバースデッキはどんな動きをするのか気になりますね〜

 

 

早送り・巻き戻しでテープにヘッドが触れるので、ヘッド摩耗が進行しないか心配ではありますが、ヘッドに負担がかからない程度の押し当て具合であるということを信じて使うことにしています・・・。