前回のブログより...
良いカセットプレーヤーが見つからなかったので、Panasonic RQ-CW03を修理することにしました。ベルトも新たに仕入れましたので、紹介したいと思います。併せて、再生ピッチも調整してみました。
良い状態のプレーヤーは見つけられず・・・
あの後リサイクルショップを巡ってカセットプレーヤーを探してみたのですが、結局良い状態のプレーヤーを見つけることはできませんでした。
ジャンクを探してみても、修理できなさそうな状態の物ばかり。
動作品も見つけたのですが、先のAIWAと同様のメカを搭載しているようでしたので、パスしました。
それ以外は、モノラルテレコが多かったですね。
RQ-CW03を修理するしかないと判断
今の状況でカセットプレーヤーを使いたいとなると、やはり先日買ってきたRQ-CW03を修理するしかないと判断しました。
分解してしまいますので、保証は辞退することになりますが、それは仕方がないと割り切ることにします。
RQ-CW03を分解
ツメが意外ときつい
裏面のネジを外した後、ツメが結構きつくはまっていました。
スケルトンボディーなので、どこにツメがあるのか一目でわかりますが、外すのに少し苦労しました。
ツメを外し、ベルトの状態を確認すると、やはりベルトが伸びているのが確認できました。
交換さえできれば直りそうな状態ですが、2本のベルトのうち、1本のベルトが持っているサイズでは合わないようです。
「千石電商」でベルトを購入
Amazonで購入できるベルトでは、どうやら合うサイズが無いようです。
近所にはベルトのようなパーツを購入できるところはありませんので、通販で購入するのが良さそうです。
インターネットで探してみると、「千石電商」というサイトがヒットしました。
このサイトから、具体的なサイズでベルトを購入することができます。
早速いくつかのサイズを購入してみました。
注文から2日程で到着しました。
このようにサイズ毎に分けて梱包されています。
今回は、太さ0.95mmのベルトのほぼ全種類を1本ずつ購入してみました。
価格は一本168円。送料はネコポスを利用すれば350円となります。
(2021年9月現在)
近所でベルトを購入できる場所が無い方にとっては、購入先として一つの選択肢となるのではないでしょうか。
当然とは思いますが、Amazonの物より品質が高いように見え、継ぎ目などは全くありませんでした。
ベルトを交換しました
もともと付いていたベルトより少し太かったようですが、干渉せずに取り付けることができたようです。
使用したベルトは、
直径20mmと30mmの物です。
この状態で電源を入れて、正常に動作することが確認できました。
しかし、再生ピッチが少し早いようでしたので、調整しておきます。
これは私個人の意見ですが、ベルトのサイズがきつめだと、モーターに負荷がかかりますので、再生ピッチが遅くなったり・不安定になったりすると思います。
反対にゆるめだと、そもそもプーリーに正しく掛かりませんし、掛かったとしてもスリップが発生するため、やはり再生ピッチが遅くなったり・不安定になると思います。
つまり、ベルトを変えて再生ピッチが早いということは、このプレーヤーはもともと早めのピッチに設定されており、その通りに再生されていると考えられ、ベルトのサイズも大体合っていると考えられるのではないかと思います。
再生ピッチの調整
過去の記事ですが、アジマス調整と同じ方法で再生ピッチも調整できます。
赤矢印の部分に、入力されている信号の周波数が表示されます。赤い方の数字が周波数です。
例えば、再生しているテストテープが「3150Hz」だとすれば、この周波数が表示されるように再生ピッチを調整します。
私の場合は、正確なテストテープを持ち合わせておりませんので、「おおよそ」で合わせることになります。
多くのプレーヤーは、半固定抵抗を回すことで再生ピッチを調整します。
このプレーヤーの場合は、半固定抵抗が基板の裏側に実装されているようですが、反対側にも穴が開けられており、そこから精密ドライバーで調整することができます。
調整も大体済んだところで元に戻し、修理は完了しました。
RQ-CW03について
意外と音が良い
前回のブログでも少し触れましたが、プラスチックボディーの安価モデルの割に、音質はなかなか良いです。
ホワイトノイズも少なく、低音から高音までよく聞こえます。
高級モデルの音を未だに聞いたことが無いので、正確な比較にはなりませんが、TR-35よりは圧倒的に音は良いです。
意外とXBS(重低音強化)が良い
正直この手の機能はあまり期待していなかったのですが、RQ-CW03は違いました。
今まで聞いてきたものは、ただ低音域を持ち上げるだけだったので、確かに重低音は強化されますが、同時にこもった音になってしまっていました。
その点このプレーヤーは、低音域と高音域を持ち上げているようで、低音を強化させつつクリアな音に聞こえるような音になります。
それだけでなく、低音域も重低音域だけ持ち上げているようで、こもった音になりません。
これには正直驚きました。
ノーマルポジション専用機
見た目で察しがつく方もいるかと思いますが、テープセレクターは搭載されていません。
意外と音が良いので、ハイポジが聞けないのが悔やまれます。
あえてハイポジを使って、高音強めで聞くのも悪くはないですがね。
廉価モデルである面も
ワンウェイ走行、再生のみオートストップ、動作ランプ無し、頭出し無し・・・等
構造・機能共にシンプルになっています。
単3乾電池で駆動するので仕方ないかもしれませんが、ボディーも少しずんぐりしています。
高級モデルのようなスリムボディーとは全く異なる見た目をしています。
ただ、保守性は高いかもしれませんね。
<大切に使っていきたいものがまた一つ増えました。>