CDプレーヤーを見てほしいと依頼がありました。
分解して修理できないか試したようなのですが、直すことが出来なかったそうです。
前途多難と思いますが、試してみることにします。
状態の確認
電源は問題なく入り、操作も問題なく行えます。
しかし、ディスクを一切読み込まず、ディスクなし表示になります。
ピックアップの動作を見ると、ディスクがあるときと無いときで全く同じ動作をしているようなので、ディスクを全く認識していないようです。
どうやらレーザー光が発光していないようです。
分解前の外観の写真を撮り忘れていました。
調べると出てきますので、別途調べてもらえればと思います。
DCD-1530Gは、物としては一般的なグレードのもので、特別高級なものではないとのことですが、本体には多くのボタンがあり、10キーも本体に備えてありますので、リモコンが無くてもほとんどの操作が出来そうです。
その他、カセットテープへのダビングに非常に便利な、テープの長さに合わせて自動的にプログラムするエディット機能もあるようです。
また、再生時に目障りにならないように、表示部の表示をトラック番号のみにしたり、消灯したりできる気の利いた機能まであります。
こういう点は、さすが専用機という感じがしますね。
まずは分解します
すでに分解していたようで、ネジは外された状態になっていました。
ディスクを読み込まなくなる前にも分解していたようで、ディスクトレイの検出スイッチははんだ付けした形跡があり、自力で交換したように見えます。
長く使われていたもののようですね。
ディスクドライブを摘出するために、フロントパネルを外せるところまで分解します。
本来であればディスクドライブはネジ留めされていますが、そのネジがありませんでしたので、フロントパネルを外せば摘出できそうです。

ディスクドライブと基板をつなげるケーブルコネクタの位置関係を記録しておきます。
写真を撮り忘れてしまったのですが、このディスクドライブはトレイが沈み込んでCDを固定する仕組みになっています。
ディスクドライブを摘出する前なのか後なのか忘れてしまいましたが、CDを固定する部品を取り外しておく必要があります。
この部品はバネで押さえつけるような構造になっていて、そのバネが結構固いので飛ばしてしまわないように注意します。
ピックアップを摘出します

ディスクドライブを摘出できたら、裏返してピックアップを摘出します。
このドライブなのですが、ピックアップの交換が非常にしやすい構造になっています。
もしくは、組み立てしやすさを考慮しての構造なのかは不明ですが、いずれにしてもメンテナンス性が高く作業がしやすいです。

ピックアップを摘出するには、上の写真にある黄色のギアを外す必要があるのですが、写真のようにギアを抑えている黒いパーツは動かすことができ、その後はギアを抜き取るだけです。
また、写真を撮り忘れてしまったのですが、ピックアップのガイドを固定している部品も動かすことができて、そうすれば簡単に取り外すことが出来ます。
よくできているように見えます。
ピックアップには赤色と白色の2つのコネクタがつながっていますので、忘れずに取り外しておきます。
ピックアップを摘出しました

摘出したピックアップです。
修理を試みたためか、レンズの周りに本来あるはずのカバーがありませんでした。
ピックアップの品番は「KSS-150A」でした。某有名通販サイトでピックアップ部分を入手できそうです。
信じられないくらい安価でしたので、おそらくコピー品か中古品と思いますが、とりあえず使えるようになるならやってみようということで、購入しました。
ピックアップを交換します

交換品にガイドを取り付けた様子です。
写真では既に取り付けでありますが、取り付ける前にピックアップのショートランドからはんだを取り除く必要があります。
その様子は写真を撮り忘れてしまったのですが、通販サイトに取り除く部分が掲載されています。はんだをはんだ吸い取り線等で取り除き、導通が無い程度まで取り除ければ大丈夫のようです。
ショートランドは、どうやらピックアップを静電気から保護する目的で施してあるもののようで、取り忘れるとピックアップは正常に動作しません。
取り除き忘れないように注意します。
ピックアップは、駆動ギアとつながる部分まで一体になっていますので、ガイドを通すだけで取り付けできます。

取り付けるとこんな具合になります。
ピックアップにつながる2つのコネクタも忘れずにつないでおきます。
あとは、ディスクドライブを本体に戻し、基板とのコネクタを接続すれば動作確認を行えます。
動作確認を行います

写真の通り、CDを読み込むようになりました。
特に調整は必要なく、ピックアップを交換しただけでスムーズに読み込むようになりました。
時々音飛びするのが気になりましたが、これはピックアップの摺動面のグリス不足が原因のようでした。
おそらく、ピックアップの駆動がスムーズでないことにより、トレースが不安定になって音飛びしていたものと思います。
ピックアップの摺動面に薄く伸ばす程度の量のグリスを塗布してからは、1時間程度再生しても音飛びしなくなりました。
再生時間が長いCDの最後の方の再生やサーチも問題なく行えます。
どうやら復活したようです。
組み立てて仕上げます

フロントパネルの表示部のクリーニングは忘れずに行います。
蛍光表示管は長く使うとすすが付着しますので、表示部の内側と表示管の表面を拭いておきます。
使用時間が長いほど見た目の変化が大きいので、いつもきれいにしておくようにしています。


フロントパネルを取り付けて、ディスクトレイの化粧カバーを取り付けます。

まだ天板を取り付けていませんが、こんな具合に仕上がります。
天板を取り付ければ修理完了です。
持ち主のもとで、これからも使い続けてもらえればと思います。