フィルムカメラ購入:その2

「オートボーイ 155」ちゃんと撮れました

その1を書いた後、いろいろ撮って回ってフィルムが終わったので、早速現像してきました。

 

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特に問題なく撮れているようですね。まあ、動作確認済みでしたので、当たり前ではありますが・・・。デートの写し込みも問題無し。

このカメラではマニュアルフォーカスはおろか固定フォーカスも設定できないので、オートフォーカスの性能が非常に重要になりますが、28枚撮って、ピントが抜けたものは1枚もありませんでした。さすがは3点測距AiAFといったところでしょうか。

 

もっと使いこなしたい!そこで・・・

本体とストラップのみしかなかったので、カメラのキタムラの店員さんや、ネットの情報で使い方を知りましたが、このカメラがすごく気に入ったので、さらに使いこなしてみたいと思い、説明書を入手してきました。

読んでみると、ネットでも見つけられない点がいくつかあったので、紹介したいと思います。

 

  •  カメラの推奨フィルム感度はISO400

このカメラではISO25~3200まで対応していますが、一応推奨感度が記されていました。

今現在流通しているフィルムで最も手に入りやすい感度が400なので、ちょうどいいですね。

リバーサルフィルムにも対応しているようです。

 

  • 「スポーツモード」ではサーボAFが作動する

ベストショットダイヤルのスポーツ(走っている人のマーク)モードでは、シャッターボタンを半押しすると、最大40秒間ピントを合わせ続けます(サーボAF)。

この時、ファインダー脇のランプは、ピントが合っていても何も点灯しません。

また、シャッターを切った後もシャッターボタンを押したままにしていると、連続でシャッターを切り続けます。

 

ベストショットダイヤルのポートレート(横顔の人のマーク)モードでは、被写体の上半身が写るように自動的にズーミングが行われます。

きれいに背景がボケるようですが、私が撮った写真では、ボケはあまり出ませんでした。

ズーミングされた後でも、ズームボタンを押せばズーム倍率を変えることもできます。

 

  • 緑ランプの点滅は2種類ある

ピントが合わなかったときにファインダー脇の緑ランプが点滅しますが、点滅の種類によってピントが合わない要因が区別されています。

遅い点滅・・・被写体に近すぎる

早い点滅・・・被写体にピントが合わせられない(強い光が反射していたり、単色の壁などオートフォーカスが苦手とする被写体である)

 

  • デートの「年月日」は消すことができる

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この写真のように、デートには「年月日」が漢字で写し込まれますが、以下の操作をすると、この「年月日」を消すことができます。

1.電池を取り出す

2.「フラッシュ切り替えボタン」を押したまま電池を入れる

再び「年月日」を写し込みたい場合には、もう一度電池を取り出し、何も押さずに電池を入れます。

 

フィルムカメラが面白い!

普段デジタルカメラばかり使っている私ですが、フィルムカメラで写真を撮るのが楽しくなってしまい、しばらくフィルムカメラばかり使ってしまいそうです。

「現像するまで何が撮れているかわからない。」「フィルム独特の風合いで撮れる。」こんな理由でフィルムカメラを好んで使う方も多いようですね。

フィルムカメラが衰退しつつある現在、楽しめる今のうちに、フィルムカメラでどんどん写真を撮っていきたいなぁと思った、週末でした。

フィルムカメラ購入:その1

中古で購入したフィルムコンパクトカメラ「キヤノン オートボーイ155」

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このカメラを買う前からフィルムカメラは2つ持っており、一つは単純なプラカメラ、もう一つは大柄なブリッジカメラです。

この2つのカメラを使っていくなかで、これがあったらいいなと思う機能がありました。それは・・・

 

日付の写し込み機能(デート機能)です。

 

今回このカメラを買った理由を書く上で、持っている2つのフィルムカメラを紹介したいと思います。

 

持っているフィルムカメラその1:ペンタックスピノ J」

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単焦点レンズで、巻き上げ・巻き戻しは手動。いわばフィルムが詰め替えできる「写ルンです」といった感じでしょうか。

フォーカスが固定になっているので、被写体から1.5mほど離れてさえいれば、余計なことは気にせず軽快にシャッターを切ることができます。

このシンプルさが、時にはとても楽しく感じるのです。

シンプルなカメラですが、少し凝った機能もいくつかあり・・・

まずISO感度に合わせて絞りが変化する構造。レンズの下に切り替えスイッチがありますね。

これをISO400とISO200・100と切り替えることができ、ISO400に設定するとより絞り込まれます。

次にフラッシュに合わせて絞りとフォーカスゾーンが変化する構造。

先ほどの絞りが変化する構造と似ていて、フラッシュをオンにすると絞りが少し開きます。

さらに、レンズが少し前に飛び出し、フォーカスゾーンを近距離に合わせてくれます。

おそらく、フラッシュの光が届く範囲によりピントを合わせ、光をより受け取るために絞りを開くための構造と思われます。

最後に露出不足を警告する機能。

機能とかっこよく書いてますが、実際にはカメラ前面のCdSセル(光に当たると抵抗が変化する電子部品)に光りが当たるかどうかで、ファインダー脇のLEDを光らせるだけというシンプルなものです。

ゆえに、フラッシュを光らせるかどうかは、使用者がスイッチで操作する必要があります。

フラッシュが必要になる明るさなのかを判断する目安となりそうです。

 

持っているフィルムカメラその2:オリンパス「IZM 330」

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こちらはブリッジカメラというジャンルに当てはまるカメラだそうです。

ブリッジカメラとは、コンパクトカメラの機能に、一眼レフクラスのレンズを搭載したカメラのことを指すようで、ゆえにボディーサイズもそれに見合ったものとなります。

レンズは、38-105mmのズームレンズでF4.5-6となっています。

写りにはある程度定評があるようで、一眼レフクラスの写りだと書かれている記事もありました。

他にも、サーボAF(コンティニュアスAF)や二重露光、スポット測光といった機能を搭載し、レンズキャップはセルフタイマー用のリモコンを内蔵した専用設計の物が付属します。

また、マクロ撮影も可能で、その上マクロ撮影時にファインダーの画角を自動補正する機能(パララックス補正と呼ぶらしいです)を搭載しています。

一般的なコンパクトカメラの素通しファインダーでは、近距離の撮影時にレンズに写る画角とファインダーに写る画角とがズレてしまう現象が起こります。

そこで、ファインダー内に近距離撮影用のラインを示し、近距離で撮影する場合にはそのライン内に収まるようにフレーミングするものが多いと思います。

その点このカメラでは、ファインダーで見える画角が、マクロ時のフォーカス距離合わせて自動的に変化する構造を搭載しているのです。

私としてはこのカメラのすごい部分ではないかと思います。

 

コンパクトなデート機能付きカメラが欲しい

ピノJ」は、シンプルなプラカメラなのでデート機能は搭載していません。「IZM330」は、デート機能自体は搭載しているのですが、「年」が「2019年」までしか表示できないのです。(和暦として表記するという使い方もありますが・・・)

さらに言えば、普段持ち運びしやすいボディーサイズで、ある程度の機能を搭載したフィルムカメラが欲しかったこともあります。

そうなると、デート機能を搭載したフィルムのコンパクトカメラを探してこなけらばなりません。

ただ、フィルムのコンパクトカメラ自体、製造が終了してからかなりの年数が経っており、中古で程度の良いものは少なくなりつつあるように思えます。

さらに、修理対応もほぼ終了してしまっているので、できれば動作確認ができていて、なおかつ返品に対応してくれるところで探す必要があります。

 

「カメラのキタムラ」の店舗が良さそう

そこで利用したのが、「カメラのキタムラ」の中古販売です。

ネットで実店舗の在庫を知ることができるので、事前にどんなカメラがお店にあるのか調べておき、実際に店舗に赴いて実物を確認することができます。

その上、お店の方に尋ねたところ、動作に問題があった場合でも1週間以内であれば返品に応じてくれるとのことでした。

もちろん、動作確認も取れております。

ということで、県内のカメラのキタムラで売られているコンパクトフィルムカメラから購入したのが、冒頭の「キヤノン オートボーイ155」です。

実際には選ぶほどの種類は無く、県内全域の店舗でも、これの他には数機種くらいしか売られておりませんでした。

年代が古いものは、「IZM330」と同じくデートが「2019年」までしか表示できないものもあるので、それを除くと2,3機種くらいになってしまったかと思います。

 

テスト撮影の記事はこちらに書いています。

nabesun.hatenablog.jp

 

メモ:カセットデッキのアジマス調整

10年近く前に中古で買ったテレコのアジマスを調整したくて、カセットデッキのアジマス調整が私の環境でそれとなく調整できる方法をネットで見つけたので、自分の環境に合わせた方法をメモ代わりに書いておきます。

メモ代わりなので、見る人にとってはわかりづらいかと思います。また、カセットデッキを破損させる恐れがありますので、いないとは思いますが、ここだけの情報では実行されない方が賢明かと思います。

 

<21/9/24 追記>

この記事では、純正テストテープを使わずに、自作したテストテープでのアジマス調整を紹介しております。

しかし、自作テストテープでのアジマス調整は精度が低いです

私自身、自作テストテープで調整をした後、結局自分の聴覚で再度調整するということがあり、自作テストテープでは正しい調整はできないということがわかりました。

仮に、大きくアジマスがズレたようなデッキであれば、この記事の方法で「ある程度」アジマスを調整することができるかとは思いますが、精度の高い調整は困難であると思われます。

ただし、これは「自作テストテープ」を使った場合であり、「純正テストテープ」をお持ちの方は、この記事の方法でアジマス調整が可能だと思いますが、精度の追求は難しいのではないかと思います。

このことを念頭に置いた上で記事を読んでいただければと思います。

<追記 以上>

 

アジマス調整とは

アジマスとは、カセットデッキのヘッドの角度のことで、テープに対してヘッドが平行であるかどうかの調整を、アジマス調整と呼ぶようです。

 

アジマスを測定するには

テストトーンが収録されたカセットテープを再生し、その音をオシロスコープに取り込んで測定します。

これを、私の持っている機材で実現するには、

オシロスコープ→パソコンのオシロスコープソフト

テストテープ→カセットデッキでテストトーンを録音

といった具合に代用します。

基本的にはテスト音が収録されたテストテープを使用するものですが、このテストテープは入手が非常に困難なので、私の持っている機材で録音したテープを使用することにします。そもそも趣味でカセットデッキをいじる程度なので、聴覚的に明らかにおかしくならなければ、テストテープを使用しなくても良いのではないかと考えることにします。

 

使うもの(持っているもの)

I-ODATA GV-USB2/HQ

いわゆるUSBビデオキャプチャーです。これの音声入力を使います。

 

オーディオピンコード⇔3.5mmステレオミニジャック変換ケーブル

ビデオキャプチャーに音声を入力するために使います。

 

Function Generator PRO

iPhoneアプリのファンクションジェネレーターです。

 

Light Capture

ビデオキャプチャーに付属している録画用ソフトです。

 

Wave Spectra

パソコンで使えるオシロスコープソフトです。(スペクトラムアナライザ?)

 

あと、パソコン・カセットデッキ・コンポ(アンプ等)・状態の良いカセットテープ・Bluetoothレシーバーなどなど・・・

 

テストテープを作る

テストテープに収録されているテストトーンは、一定の周波数の正弦波であるので、私の環境でこれを実現するには、iPhoneアプリの「Function Generator PRO」を使用します。これ以外にも、パソコン上で一定の周波数を再生できるソフトもあるようです。むしろそちらの方がポピュラーな気も・・・。

このアプリを使って、「3150Hzの正弦波」を出力します。周波数は色々あるようですが、この周波数はワウフラッターの測定に使われていることや、高い周波数の方がより正確に調整できると考え、今回はこの周波数で録音します。私の環境では、iPhoneBluetoothでコンポに接続し、そこからカセットデッキに出力して録音します。

パソコンから出力できる環境があれば、カセットデッキに直接接続して録音するのがより良いと思われます。

カセットデッキは、ブログにも書いた「TEAC W-860R」を使うことにします。基準となるカセットデッキとしてはちょっと心もとないですが、他に信頼できるカセットデッキを持っていないので、これを使うことにします。

なるべく状態の良いカセットに、「3150Hzの正弦波」を録音します。

 

アジマスを測定する

「3150Hzの正弦波」を録音したテープを、アジマス調整したいテレコに入れ

テレコのヘッドホン端子→ビデオキャプチャー→パソコンのUSB端子

という風に接続します。端子が合わなければ、必要に応じて変換ケーブルを使います。

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なんでこんな面倒な接続をしなければならないのかと言いますと、私が持っているUSBマイク入力アダプターでは、オシロスコープソフトで入力として認識されないからです。ですがステレオミキサーは認識されます。

上記のように接続し、ビデオキャプチャーの録画用ソフトを起動すると、ビデオキャプチャーに接続された機器からの音声がパソコン上で再生されます。この音声は、ステレオミキサーでも再生されるので、これを利用してオシロスコープソフトにテレコで再生されている音声を取り込むわけです。

次に、パソコンでオシロスコープソフトの「Wave Spectra」を起動します。その後、「設定」から「Wave」→「表示タイプ-リサジュー」、「再生/録音」→「録音-ステレオミキサー」と設定しておきます。

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ビデオキャプチャーを接続してから、録画用ソフトの「Light Capture」を起動します。

この状態でテレコを再生すると、テレコの音が「Wave Spectra」に取り込まれます。

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この時、「Wave Spectra」のウィンドウ上側、リサージュ図形に注目します。この図形が「線」に近ければ近いほど、アジマスが合っていることになります。逆に、「円」に近ければ近いほど、アジマスがズレていることになります。実際には、テープ走行のゆらぎなどにより正確な図形は描かれないのですが、「おおよそ”線形”に近づける」を目標にします。

 

アジマスを調整する

アジマスは、ヘッドの近くのネジをドライバーで回して調整します。今回のテレコの場合は、アジマス調整用のネジの場所が切り欠かれており、非常にわかりやすいです。こういうデッキも多いと思います。

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カセットホルダーを開けたまま、先ほどの「3150Hzテープ」をセットし、再生を押します。すると、切り欠きの部分にちょうどヘッドのアジマス調整用ネジが来るようになります。

先ほど説明したリサージュ図形を見ながら、精密ドライバーで調整ネジを回して、最も「”線形”に近い状態」を目指します。

 

仕上げに消磁

調整に使用するドライバーが磁気を帯びていると、ヘッドが帯磁してしまうことがあるみたいです。念のために、調整が終わったらヘッドイレーサーで消磁しておくと安心でしょう。

 

ミュージックテープで音質確認

市販のミュージックテープは、正しいアジマスで記録されているはずなので、これを再生して音質に違和感がないか確認します。アジマスがズレていると、「音が籠った」感じに聞こえるようなので、そのように聞こえていなければ大丈夫です。

ここで、音が籠ったように聞こえたり、音に違和感を感じるようであれば、テストトーンを録音したカセットデッキのアジマスがズレていることになります。

 

それと、一部のパソコンでは「ステレオミキサー」が表示されない場合もあるようです。表示させる方法は他で紹介されていると思いますので、参照されると良いと思います。それでも解決できない場合は、他の方法を考えないとならないですね。

 

※21/7/25 少し加筆・図を挿入

TEAC W-860Rについて

先日のブログで、このカセットデッキの動作について紹介しましたが、本体についても少し詳しく書いておこうと思います。

 

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TEAC W-860R

ダブルカセットデッキで、どちらもオートリバース動作します。

1998年発売だそうで、2006年まで製造されていたようです。

この機種ではありませんが、TEACからは2021年6月現在もカセットデッキが製造されており、本体の形や画面・ボタンなどの構成はこのカセットデッキと似ている部分が多いです。

近所のリサイクルショップで5000円で購入しました。

使用時間はあまり多くなかったようですが、かと言って全く使われていなかったわけでもないようだったようで、ヘッドや走行系の状態はかなり良かったです。ダブルデッキですと、それぞれのデッキで回転数(ピッチ)がばらついてしまうことが危惧されますが、幸いそういったこともなかったです。どちらのデッキでも回転数が同じということは、ベルトの伸びやモーターの劣化などによる回転数の狂いが起こっていないと捉えて良いのではないでしょうか。

 

カニズム部

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ヘッドは2ヘッドとなっており、一般的なメカですね。ラジカセやコンポなどで見た覚えがある感じがします。動作音も結構ガチャガチャ鳴る感じで、この点も一般的なオートリバースデッキって感じですね。

気づいた点は、ヘッドが上がるとイジェクトボタンが物理的に押せないようになる仕組みになっている点ですかね。

ワウフラッターは0.09%±1%となっており、高級デッキには及びませんが「多少」良いのではないでしょうか。

ノーマル・クローム・メタル、全てのテープポジションに対応しております。録音も、全てのポジションで対応しています。

 

どちらも録・再可能なダブルデッキ

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ダブルカセットデッキとは、一方は録音・再生でもう一方は再生専用という構成ばかりと思っていましたが、このデッキはどちらのデッキも録音・再生できます。

デッキ1・デッキ2とで、操作ボタンも同じ並びになっています。 

 

リモコン

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本来はワイヤレスリモコンが付属されていますが、私がリサイクルショップで購入した時は本体のみでした。やっぱりリモコンは欲しくて、ハードオフのリモコンジャンクをひっかき回そうとも思ったんですが、リモコン型番が説明書に記載されていたので、手っ取り早くヤフオクで購入しました。ちなみに説明書も付属されていなかったので、メーカーのサイトからPDFデータを参照しました。

ほとんどの操作をリモートで行うことができます。

 

ドルビーC対応&ドルビーHX PRO搭載

ドルビーノイズリダクションはドルビーBとドルビーCに対応しています。ですが、テープのキャリブレーションは出来ないので、特にドルビーCの再現度はかなり厳しいかもしれないです。

ドルビーHX PROは、高音域の録音特性を改善するものですがON/OFFできないので、効果がどのくらいなのかは不明です。

 

豊富な機能

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ダブルデッキで、どちらも録音・再生でき、どちらもオートリバースであるという特徴を生かした機能が搭載されています。

 

シンクロリバース録音

デッキ1からデッキ2へダビングする際に、A面・B面を揃えて録音することができます。

パラレル録音

デッキ1とデッキ2で同時に録音することができます。一度に2本のテープに録音できます。

倍速ダビング

デッキ1からデッキ2へ倍速でダビングできます。音質は劣化しそうですが。

飛び越しサーチ

TEACでは「CPS」と呼ばれるそうです。20曲までの飛び越しサーチができます。リバースモードを往復再生にしておくと、A面からB面にまたがってサーチすることもできます。 曲の頭を検出するために、4秒以上の無音部分が必要になります。

イントロチェック

曲の頭を10秒ずつ再生していきます。この機能も、曲の頭を検出するために、4秒以上の無音部分が必要になります。

ピッチコントロール

±12%でテープの回転速度を変えられます。回転速度を変えると音程も変化するので、例えば回転数がズレたデッキで録音されたカセットを正しい音程で再生する際に便利です。ただしデッキ1のみです。

 

 

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 高性能なカセットデッキに比べれば、このカセットデッキの性能は取るに足らないものかと思いますが、私が所有する唯一の状態が良いカセットデッキであり、今のところは、私にとって貴重なものではあります。

早送り・巻き戻しでヘッドが汚れる?

カセットデッキで古いカセットを早送り・巻き戻ししていて気づいたのです。

古いカセットテープを再生する前に、一度テープ全長を早送りして巻き戻すようにしていますが、再生したわけではなく、ただ普通に早送り・巻き戻しをしただけなのに、きれいだったヘッドが汚れていたのです。

 

普通の早送りや巻き戻しなら、ヘッドがテープに触れていないはずなのに、ヘッドが汚れるとはどういうことなのでしょう?

 

カセットデッキは、こちらのTEAC W-860Rです。

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オートリバースを搭載しており、飛び越しサーチ機能なんかも付いています。

 

古いカセットテープだったので、そのまま再生すれば汚れが付くのは想像できます。

また、飛び越しサーチの場合は、(多分)テープに負担をかけない程度の押し当て具合でヘッドがテープに触れるので、汚れが付く可能性はありそうです。

 

実際にどのように動いているのか見てみます。

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少しイレギュラーな使い方ですが、このようにカセットをセットすると、ヘッドがどのようにテープに触れるのかがわかります。この状態で、早送り・巻き戻しなどを操作してみます。写真では白いハーフのカセットですが、実際には透明なハーフのカセットで見てみました。

それでわかったことが・・・

 

普通の早送り・巻き戻しでも、ヘッドはテープに触れている

 

ということです。これで、ヘッドが汚れる原因がわかりました。

でも、どうしてヘッドにテープが触れる必要があるのでしょうか?さらに調べてみると・・・

 

普通の早送り・巻き戻しも、飛び越しサーチの早送り・巻き戻しも、ヘッドの位置が同じ

 

ということがわかりました。飛び越しサーチの場合は先に少し説明したように、テープに触れながら早送り・巻き戻しをする必要がありますが、普通の早送り・巻き戻しも同じヘッド位置で動作するようです。

 

コストカットでメカニズムも簡素化されているのか?

早送り・巻き戻しと飛び越しサーチとでヘッドの位置を変えるとなると、その分動作パターンを増やすことになります。オートリバースも搭載するとなると更に増えそうです。この部分を簡素化したのかもしれませんね。

このカセットデッキは、1998年頃に製造された物のようで、80年代辺りのずっしりしたデッキに比べると、様々な部分が簡素化されている印象があります。

 

もしかしたらオートリバースに飛び越しサーチを搭載すると、そういう動作パターンになってしまうのかも…憶測に過ぎませんが、他のオートリバースデッキはどんな動きをするのか気になりますね〜

 

 

早送り・巻き戻しでテープにヘッドが触れるので、ヘッド摩耗が進行しないか心配ではありますが、ヘッドに負担がかからない程度の押し当て具合であるということを信じて使うことにしています・・・。