リペアときまぐれノート

主に家電製品、特にオーディオ関連の修理ブログです。時々、それ以外の記事も書いたりします。

AIWA HS-PX610の修理:その3

前回のブログでは、ベルトを購入し掛けてみたのですが、部品と干渉している箇所があるようで音揺れが発生していました。そこで、更に細いベルトを購入し、掛け直して改善するのか確認してみます。

 

前回のブログはこちらです。

nabesun.hatenablog.jp

 

 

今回購入したベルト

今回も楽天市場のTech Spaceから購入しました。

ポータブル・カセット修理パーツ 角ベルト 内径73mm 幅0.5mm 1本 駆動系消耗パーツ修理交換用

価格:590円
(2022/1/6 14:14時点)

サイズは太さ0.5mm、直径73mmの物です。 

前回購入した物は太さ0.7mm、直径75mmの物でしたので、更に細くなっておりますが、直径も小さくなってしまいました。あと、価格も少し高くなっています。

 

早速ベルトを掛けてみます

f:id:NabeSun:20211116071959j:plain

写真は前回のブログの使い回しですが、うまく掛かることは掛かりました。

ただ、前回のベルトより直径が少し小さくなっておりますので、更に引っ張って掛けるような感じになっています。

気になっていたベルトと部品との干渉ですが、細いベルトにしたことで確実に避けることができていそうです。

 

ベルトの交換もできたので、元に戻して再生してみます。

元に戻す工程は、前回のブログと同じなので省略します。

 

音揺れは多少残る

ベルト交換前と比べて、聴覚的な感想になってしまいますが、かなり改善されたように思います。

ただ、高い音程の連続音を聞いていると、まだ揺れて聞こえるようにも思います。

完全には無くなっていないといった状態でしょうか。

 

こうなると、ベルトの直径が小さかったことが影響しているようにも思いますが、私が調べたところ、太さ0.5mm程度の細さで、直径73mmより大きいベルトを見つけることはできませんでした。

なので、ベルトに関しては、今の状態がベストであるということにするしかなさそうです。

 

ということで、ベルト以外の他の要因を探すことにします。

 

3回目の分解

ベルト以外となると、汚れなどでプーリーがスムーズに回っていないとも考えられそうです。そこで、走行部を更に分解してみることにします。

 

f:id:NabeSun:20220106144302j:plain

これまでは、基板と走行部がつながった状態でメンテナンスしていましたが、走行部を分解する際にヘッド部を傷つけないために、今回は分離させます。

 

ネジを外せばヘッド部と基板が外れます。

ヘッドはフラットケーブルでつながっていますので、切ったりしないように注意します。

 

一部のプーリーを取外し

音揺れに影響していそうなプーリーを外して、汚れていないか確認してみます。

 

まずはキャプスタンプーリーです。

f:id:NabeSun:20220106144042j:plain

これが外したキャプスタンプーリーです。

カセットが入る側から樹脂の留め輪を取れば外すことができるのですが、これを取るのがちょっと大変でした。

私は傷つけつつ、飛ばしつつ、苦戦しつつ外しました・・・。

飛ばしたり傷つけたりしても大丈夫な様に、予備の留め輪を作っておく方もいるようですが、可能ならそのようにすることを強くおすすめします。

私が不器用ということが大きいを思いますが、今まで傷つけずに外せたことは無いです。

 

大きな汚れはありませんでしたが、少し黒い汚れが付いていたので、きれいにしておきます。

 

写真が無いですが、カセットのリールを動かすプーリーも外しました。

このプーリーも、樹脂の留め輪で固定されています。

f:id:NabeSun:20220106144157j:plain

プーリーを外した様子です。

リールを動かすためのギアが多く見えましたので、念のためにグリスを塗布しておきました。

プーリー自体は、あまり汚れていないようでした。

 

他にも外しておきたい部品はあるのですが、ここまでにしておくことにしました。

 

先ほど外したプーリーは、元に戻して樹脂の留め輪をはめれば固定されるのですが、はめる時にも注意が必要です。

はめ方が悪いと、どこかへ飛んで行ってしまいます。

 

組み立てて再生テスト

再度組み立てて、カセットを再生してみます。

しかし、あまり変わらない印象でした。

音揺れに影響が出るほど、プーリーの軸は汚れていなかったようです。

 

ただ、リールを回すギアにグリス塗ったことで、走行音は少し静かになったようです。

 

この音質が落としどころか・・・?

音揺れが発生するといっても、高い音の連続の場合によく聞こえるだけであって、別に気にしなければそのままでも使えそうではあります。

音揺れすると思って聞くので、なおさら気になるということもあります。

そもそも、このカセットプレーヤーが正常な状態の音揺れはどの程度だったのか聞いたわけではありませんので、元々音揺れは多少あるプレーヤーなのかもしれません。

 

ということで、これ以上手を出すことはせず、現状の状態で使ってみることにしました。

 

 

最後に、使ってみた感想を少し書いておきます。

音はなかなかクリア、ホワイトノイズも少ない

アルミボディーで、販売価格が少し高めだっただけあり、音はなかなか良いです。

ただ、高音の伸びや全体的な音のバランスは、前回修理したPanasonicのカセットプレーヤーの方が良いようにも聞こえます。ただ、ホワイトノイズはこちらの方が少ないので、迷うところではあります。

 

それから、オートリバースはやはり便利ですね。

テープの終わりで、早送り→終端→反転再生がワンプッシュでできるのは非常に快適です。

 

他にも、ハイポジ・ドルビーB対応等、私が持っている他のプレーヤーには無いアドバンテージがあるので、大切に使っていきたいと思います。