AIWA TR-35の修理:その2

Panasonic RQ-CW03を修理する際に色々なサイズのゴムベルトを購入しましたが、AIWA TR-35でも使えそうなサイズのベルトもあるようなので、修理を中断していたTR-35を再度分解してベルトを交換してみます。

中断するまでの修理内容は下記のブログで書いています。

nabesun.hatenablog.jp

 

再度分解

f:id:NabeSun:20210915181625j:plain

前回修理を中断した際に、律儀にもネジまで全て戻しましたので、再度分解します。

これで3,4回目の分解になるので、ツメがところどころ劣化しており、2か所ほど折損してしまいました。

ツメで嵌合している物を分解するのは、いつもドキドキですね・・・。

 

基板がびっしり

f:id:NabeSun:20211011213029j:plain

写真がわかりづらくなってしまいましたが、このテレコは裏蓋を開けただけでは走行系のメンテナンスはできません。

ラジオや録音機能があるからなのか、本体サイズとほとんど変わらない大きさの基板が走行系に蓋をしています。

更に、表面やカセットホルダーからつながる配線が邪魔をしており、外さないと基板をめくることができません。

あと、写真ではすでに取ってありますが、基板の左下に1か所だけネジ留めされています。ネジマークの印刷がありますね。

 

配線を外して基板をめくり、ゴムベルトを交換

ここからの工程の写真はありません。必要最小限の配線だけ外して作業したため、部品を支えながらの作業となり、写真を撮ることができませんでした。

 

配線ははんだ付けされているので、付いていた箇所を忘れないように外します。

はんだごてを当てて一本ずつ外していきます。

基板の写真右端、茶・黒の線以外は全て外しました。

 

配線を外せば基板をめくることができ、走行系が見えるようになります。

プーリーなどの走行系は、ほとんどプラスチックでした。

キャプスタンプーリーは、やはりプラスチックの留め具で留まっていますが、3か所あるツメを軽く起こせば外すことができ、これでベルトの交換ができます。

余談ですが、キャプスタンプーリーはただのプラスチックのプーリーのように見えますが、このような構造でも聴覚的には音揺れを感じないのは関心しました。

 

走行系のゴムベルトは1本だけ使われており、太さ0.95mm・直径35mmの物が適しているようです。

走行系以外ではテープカウンター用にベルトが使われており、走行系と比べて細いベルトが使われています。

こちらのベルトはそこまで伸びていないようですし、実際のテープ進行と指示値とのズレも無さそうなので、今回はこのままで使うことにしました。

 

配線を戻して裏蓋を閉める

ベルトを交換したら、キャプスタンプーリーの留め具をはめて、配線を元に戻します。

配線のはんだ付けですが、線は細くて被覆も結構薄いので、はんだごてを長く当てすぎてしまうと被覆が溶けて、芯線が長く露出してしまいます。

それと、基板上の配線が通る箇所に両面テープが貼ってありました。

恐らく配線が浮かないようにするためと思われます。

良さそうな両面テープが無かったので、配線の上からマスキングテープを貼って押さえておきます。

 

ここまでくれば、あとは1か所のネジだけ閉めて、裏蓋を閉めれば終わりです。

裏蓋は、基板の写真の左側からはめ込んでいくと良さそうです。

 

ベルト交換で完璧に動作するように

90分テープでの早送り・巻き戻しやキュー・レビューができないのが難点でしたが、ベルトの交換によりどれも完璧に動くようになりました。

ベルトのサイズも大体合っていたようで、再生ピッチも安定して走行しています。

 

また分解するとツメが折れそうなので、しばらくは分解無しで元気に動いてくれるとありがたいですね。